薬剤部

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概要

薬剤部長あいさつ

みなさまこんにちは。
淡海医療センターは、地域に根ざした社会貢献組織であろうとしています。薬剤部門においても、地域医療機関の方々と常に進化する医療連携を創造し、医療連携を通じて優れた治療効果と安全をとどけ、患者さんの幸せな人生のために貢献したいと思います。
また教育機関としての役割では、未来の薬剤師の育成（病院実務実習）、所属職員の資格取得の支援、院外保険薬局薬剤師の研修を行っています。グループ施設に急性期から慢性期まで幅広い医療機能を持ち、多数の医療チームが活動していますので、幅広く豊富な知見を得ていただけます。淡海医療センター薬剤部は、地域の医療を担う医療人を目指す方々、研鑽を積み医療を通じてさらに人々に幸せをもたらそうとされる方々を応援しています。

医療人は、豊富な専門知識に加えて人間性、倫理観、教養があって欲しいと私は思います。それを実践する力により優れた医療が実現すると考えているからです。淡海医療センター薬剤部は、さまざまな人生を歩まれてきた患者さんのさまざまな価値観、死生観を理解し、より上質な医療を提供するプロフェッショナルでありたいと思います。

薬剤部長　松浦 佳代

概要・特色

薬剤部では、調剤、医薬品情報の収集管理、入院患者さんへの薬剤管理指導、入院時術前中止薬の確認、薬剤師外来、チーム医療への参画など、様々な業務に携わり、適正かつ安全な薬物治療を提供できるよう努めています。
病棟にも薬剤師が常駐し、多職種と連携を取りつつ、「薬の専門家」である薬剤師特有の観点から、患者さんに質の高い医療を提供します。
これからも薬剤師の使命である「医薬品の適正使用」｢医療の質と安全性の向上｣｢チーム医療の充実｣を目標に、地域の基幹病院の薬剤部としての役割を発揮できるよう努めてまいります。

資格

業務内容

内服・外用薬調剤業務

オーダリングシステムを利用して、疾患や症状に対する使用量や投与方法が適切であるか、飲み合わせが悪いものや重複投与がないか等を確認しています。また、患者さんの服薬状況に合わせて、飲みやすい工夫を提案しています。処方に疑問点や不備があれば医師に問い合わせ、患者さんに安心してお薬を服用していただけるように努めています。
設備面では、全自動錠剤分包機、薬袋発行機、散薬・水薬監査システムなど調剤支援システムの導入により、正確かつ迅速に調剤や処方内容の確認をすることができ、薬物治療の安全性向上と業務の効率化を図っています。

 

注射調剤業務

注射薬も内服薬同様に、投与量や投与経路など処方内容に問題がないか確認しています。
自動注射薬払出機で薬品の取り揃えを自動化し、業務の効率化や正確な調剤、安全性の向上を図っています。

無菌調製業務

患者さんに無菌で安全な製剤を提供するために、中心静脈栄養(TPN）や抗がん剤はクリーンルームで無菌調製を行っています。

 

医薬品情報

薬は効果をもつ反面、副作用や使い方にも注意しなければなりません。患者さんの診断や適正な薬物治療には、適切な医薬品情報の周知が不可欠です。そのため医薬品情報室では医薬品に関わる様々な最新情報を収集し、その内容を専門的な視点から評価し、調剤や服薬指導など日々の業務に活用するとともに、その情報を必要とする患者さんや医療スタッフに的確に伝え、より適切な医療に貢献することを目指しています。

病棟業務

入院患者さんにお薬を正しくご理解頂くために、薬剤師が患者さんのベッドサイドに伺い、お薬の名前、飲み方、使い方、副作用、飲み合わせなどについて説明したり相談にのっています。また病棟カンファレンスにも参加し、安心かつ安全な薬物治療を行うための処方提案や医薬品の適正使用に努めています。

薬剤師外来

• がん化学療法薬剤師外来

  外来患者さんに抗がん剤開始時の治療説明や、治療中の副作用確認を行っています。がん治療のサポート役として、患者さんに安心して治療を受けて頂けるよう努めています。

• 吸入指導薬剤師外来

  気管支喘息やCOPDの治療において、吸入療法の理解や手技が治療効果や副作用に大きく影響します。そこで当院では吸入指導薬剤師外来を開設し、指導の標準化を行いました。患者さんに正しい方法でお薬を吸入して頂けるよう説明し、継続的な吸入療法のため保険薬局と連携を図っています。

• 骨粗鬆症薬剤師外来

  骨粗鬆症の治療薬の中には自分で注射をするお薬があります。骨粗鬆症薬剤師外来では、自己注射を開始する際に手技説明を含めた服薬指導を行い、その後の外来でも投与状況や副作用などを確認し適切な使用が出来るよう指導を行っています。

• その他

  糖尿病外来でのインスリン導入時の指導や、入退院支援室での術前中止薬の確認も行っています。

チーム医療

• 感染制御：院内感染対策チーム(ICT)・抗菌薬適正使用支援チーム(AST)

  ICTでは病院内で発生する感染の制御を目的に活動しています。チームで週１回院内ラウンドを行い、現場での感染対策実施状況の確認や、評価、指導を行っています。
  ASTでは抗菌薬適正使用を目的として、医師・薬剤師・看護師・検査技師によるカンファレンスを毎日実施しています。薬物血中濃度モニタリング(TDM)による治療支援だけでなく、薬剤耐性菌蔓延防止の観点から広域抗菌薬使用のモニタリングも実施しています。

• がん化学療法チーム

  抗がん剤の投与量や投与スケジュールが適正であるか、レジメンチェックを行います。外来化学療法室で投与前の検査値や副作用のチェック、副作用発現時の支持療法の指導や副作用軽減のための処方提案を行っています。カンファレンスでは患者さんの情報や治療上の問題点、副作用の発現状況を情報共有し、キャンサーボードにおける集学的治療の協議にも参画、個々の患者さんに応じたより良いがん薬物療法の支援に貢献しています。

• 栄養サポートチーム(NST)

  あらゆる疾患の治療の基本となる栄養管理を個々の患者さんに最も適した形で提供しています。入院患者さんの栄養状態は治療経過にも影響を与えます。食事が摂れない患者さんに対して適正な栄養輸液剤や経腸栄養剤の提案を行っています。

• 緩和ケアチーム

  緩和ケアに用いられる様々なお薬を、患者さん一人一人の状態にあわせた使用ができるようにチームメンバーの医師・看護師とともに選択し、相互作用などを確認して、苦痛緩和に努めています。また他職種のメンバーとも情報を共有し、服薬説明や副作用の確認を行っています。特に医療用麻薬については、安心して使用していただけるように患者さんに説明を十分に行い、より良い疼痛コントロールができるよう支援しています。
  また、緩和ケア内科外来の診察に同席してお薬の使用状況を確認し、調剤薬局と連携を図ることで、継続した患者さんとの関わりを行っています。

• 心不全チーム

  超高齢化を迎えて急増している心不全患者さんに対して、医師、心不全認定看護師、心不全療養指導士を中心とした多職種で週１回のカンファレンスを行っています。心不全による増悪・再入院を予防するために、退院後もセルフケアと療養を継続していけるよう支援を行います。
  当院では、心不全フォローアップシートを用いた保険薬局との連携も行っています。

• その他

  糖尿病、褥瘡、認知症ケアチームなど多岐にわたるチームに薬剤師も参加しています。

実習生の受け入れ

薬学部実務実習

医療の中で薬剤師の果たす役割は大きく、将来「医療の担い手」として質の高い薬剤師の養成に貢献するため、6年生薬学教育における実務実習の受け入れを行っています。
当院の実務実習は、薬剤部内の調剤、無菌調製業務のみならず、他部署の見学や病棟担当薬剤師への同行なども行っています。そのため、実習を通じて薬剤師の職能やチーム医療について理解を深めることができます。

 

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