平成29年4月から当院に「緩和ケア内科」が開設されました。当院には緩和ケア病棟はありませんが、がんなどの重い病で療養中の患者さんに対して緩和ケアを提供しています。日本緩和医療学会の定義によれば、「緩和ケアとは重い病を抱える患者やその家族一人一人の身体や心などの様々なつらさをやわらげ、より豊かな人生を送ることができるように支えていくケア」のことです。
緩和ケアは決して「人生の最終段階(終末期)のケア」のみを取り上げるものではありません。病気の早期から患者さんやその家族のつらさに向きあいます。
緩和ケア内科は、緩和ケア外来と緩和ケアチームで診療を行っています。緩和ケア外来は月・火・木の午前、当院に通院中の患者さん、診療所からの紹介患者さんを対象としています。重い病気による辛い症状の緩和を行っています。病気に伴う精神的な辛さ、不眠などに対しては緩和ケアこころ外来を第1・3・5木曜日の午後に開設し、精神腫瘍学の専門医師が診療をしています。緩和ケアチームは入院中の患者さんを対象に緩和ケアを提供いたします。がんなどで療養中の患者さんの苦痛を緩和し、安心して療養できるように「からだ・こころ・くらし」の面での支援活動を行っています。
主にがんの患者さんが対象になることが多いのですが、疾患を問わず、心や身体に辛い症状のある患者さんなら緩和ケアの対象です。肺や心臓の疾患に伴う呼吸困難、動脈閉塞に伴う足先の痛み、重い病気の告知後の精神的落ち込みや混乱などにも対応させていただきます。
当院では、通院・入院中の患者さんに対して、重い病気に伴う心と身体の苦痛症状を緩和できるよう、緩和ケア外来と緩和ケアチームで緩和ケアを提供しています。
緩和ケア病棟はありませんが、患者さんと家族ができるだけ希望する場所で療養できるよう、在宅緩和ケアにも力を注いでいます。在宅緩和ケアを進めるために、地域の医療機関の先生方や訪問看護ステーションなどとも連携を深めてゆきたいと考えています。
また、在宅で療養していても、病状の変化や家族の疲弊などで入院が必要となる患者さんも少なくないと思います。そのような場合にも、主診療科の医師と連携をして、迅速に柔軟に緊急入院などの対応をして参りたいと存じます。
地域の医療機関の皆様と顔の見える緊密な関係を築いてゆけるようご指導、ご協力をよろしくお願いいたします。
名前(フリガナ) | 堀 泰祐(ホリ タイスケ) |
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役職 | 部長 |
専門分野 | 緩和医療学 精神腫瘍学 |
学会専門医・認定医 | 日本緩和医療学会暫定指導医 医師臨床研修指導医 日本がん治療認定機構暫定指導医 |
1エリア3診 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
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午前 | 堀 | 堀 | |||
午後 | 森田 (こころのケア外来) ※緩和ケアからの紹介のみ |
堀 (再診予約のみ) |