当院の下肢救済外来では、なかなか治らない足のキズや壊疽、足の痛み、むくみ、静脈うっ滞による静脈性潰瘍など、足に関わるさまざまなトラブルに対して専門的な診療を行っています。
特に、
● 足の傷がなかなか治らない
● 足の指が黒くなってきた
● 歩くと足が痛い、足が冷たい
● 足のむくみが強い
● 足から水が出る、ジュクジュクする
● 足の傷を繰り返してしまう
● 「足を切断する可能性がある」と言われた
● 糖尿病があり、足のトラブルが心配
このような症状でお困りの方を対象に診療しています。
足の治療は、血流を改善するだけでは十分ではありません。
傷の状態に応じた適切な創傷処置や感染管理を行いながら、歩き方や足にかかる負担も調整していく必要があります。
当院では、治療用サンダルやインソールなども活用し、足への負担を減らしながら治療を進めています。
さらに、治療後も継続的に足の状態を確認し、潰瘍の再発予防まで含めたサポートを行っています。

足の痛み、傷が治りにくい、足の冷感やむくみなどの症状に対して、まず「血流」の状態を詳しく評価します。
当院ではABI、超音波検査、CTなどを用いて、動脈・静脈の両方を総合的に診断しています。
下肢血管治療を専門的に行っており、年間300例程度の下肢カテーテル治療を行っています。
石灰化病変、慢性完全閉塞、血栓性病変、静脈疾患など、幅広い病態に対応しており、
病変の性質に応じて、
● 石灰化病変に対するアテレクトミーデバイス Jetstream Atherectomy System
● 血栓吸引デバイス Penumbra Indigo System
● レーザー治療 Turbo-Elite Laser Atherectomy Catheter
● 静脈ステント治療 VENOVO Venous Stent
など、多様なデバイスを用いながら、患者さん一人ひとりに適した血流改善を行っています。
高度石灰化病変にJetstream Atherectomy Systemを利用し治療を行った1例(Figure-1)
| A | B | C |
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浅大腿動脈の石灰化を伴う高度狭窄 |
Jetstream Atherectomy Systemにより石灰化の破砕 |
薬剤溶出性バルーンを塗布し良好な血流を得て終了 |
傷の治癒を妨げる原因として、感染、壊死組織、過度な圧力、栄養状態の低下などが関与していることが多く、これらを適切に評価しながら治療を進めることが重要です。
当院では、創部の状態を詳細に評価し、必要に応じて壊死組織の除去(デブリードマン)や感染管理を行います。また、創傷被覆材を適切に選択し、傷の状態に応じた処置を継続的に行っています。
重症虚血肢(CLTI)や糖尿病足病変など、治癒が難しい傷に対しても、血流改善と創傷管理を組み合わせることで、できる限り足を残すことを目標に治療を行っています。
創傷ケアを専門とするWOCナース(皮膚・排泄ケア認定看護師)や看護師、地域の医療機関とも連携しながら、多職種で創傷治療に取り組んでいます。
多職種におけるフットケアカンファレンスの様子(Figure2)

創傷治療の一例(Figure-3)
| A | B | C |
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| 初診時 足趾に壊疽と潰瘍を認める |
血流改善後 壊死組織の除去と創傷管理を継続 |
治療後 潰瘍が上皮化し歩行可能な状態まで改善 |
CLTIは足の「潰瘍」や「感染」を繰り返しやすく、長期間の治療や入院が必要となる疾患です。治療期間中は安静が必要になることも多く、全身の筋力や体力の低下が生じることで、合併症を引き起こしやすくなります。また、疼痛や小切断(足趾切断)の影響により、歩き方や身体のバランスが変化することで、歩行能力の低下と転倒も生じやすくなり、日常生活に支障をきたす場合があります。
当外来では、患者さんのADL(日常生活動作)やQOL(生活の質)の維持を目指し、「足の機能を守る」ための包括的なリハビリテーションとフットウェアを提供します 。
患者さま一人ひとりの状態に合わせて以下のリハビリテーションを提供します
● 全身の筋力や体力の低下の予防
● 歩行能力やバランス能力の評価・治療
● 潰瘍の悪化・再発を予防するための動作指導
● フットウェア(治療用サンダル・免荷インソール)の提案と調整
● 退院後の生活を見据えたADL(日常生活動作)の支援
潰瘍が治癒した後も、再発予防には継続したフットウェアと適切な運動・生活管理が重要です。

潰瘍の形成や再発を予防するためには、足を保護する必要があります 。 医師が必要と判断すればフットウェアの提案を行い 、足治療に特化した専門の義肢装具士が、患者さまの病態や生活環境に合わせてオーダーメイドで製作します 。
● 潰瘍の形成や再発を予防する
● バランスや歩き方を修正する
● 足や腰への負担を軽減する
(潰瘍の形成や再発を必ず予防できるわけではありません)

病態や生活環境に応じて装具の種類や形状が異なります。
当院の診療費とは別に、義肢装具代金が発生します。形状は患者さまの症状に合わせて個別に製作するため、金額には個人差があります。
● 足装具(インソール):約 50,000 円(自己負担5.000円-1.5000円)
● 短下肢装具:約 70,000 円(自己負担5.000円-1.5000円)
● 靴型装具:約 180,000 円(自己負担18.000-54.000円)
※義肢装具代金は、装具をお渡しする際に担当の義肢装具士へ一旦全額を現金でお支払いいただきます。その際に、お渡しする「治療用装具制作指示証明書」と「領収証」を添えて、加入されている健康保険へ還付の申請を行うことで、自己負担分を除いた金額が返金されます。
当院のインソール(フットウェア)外来は、以下のスケジュールで診療を行っています。
※専門の義肢装具士が個別に対応いたします。
受診をご希望の際は、事前に当院スタッフまでお気軽にご相談ください。

| 名前(フリガナ) | 岩﨑 義弘 ( イワサキ ヨシヒロ) |
|---|---|
| 所属・役職 |
循環器内科 医長 |
| 専門分野 | 下肢血管内治療(カテーテル治療) |
| 学会専門医・認定医 |
日本内科学会認定内科医 |
| メッセージ |
足の治療は、血管だけでなく、傷や歩き方まで含めて考えることが大切です。 |