プログラムの特徴

 本専門研修プログラムは、専攻医が整備指針に定められた麻酔科研修の到達目標を達成できる専攻医教育を提供し、地域の麻酔診療を維持すべく十分な知識・技術・態度を備えた麻酔科専門医を育成します。
 淡海医療センター麻酔科プログラムは、多種多様な症例が経験できるのが特徴です。消化器外科では肥満減量手術(スリーブ状胃切除術)や腹膜偽粘液種・腹膜播種の手術などかなり珍しい手術も行っています。頭頸部外科は甲状腺や食道等の頸部の悪性腫瘍症例が豊富であり、また誤嚥防止手術などの珍しい手術も行っています。その他、整形外科や産婦人科も症例が豊富で、帝王切開の麻酔も麻酔科が管理しています。心臓血管外科・脳神経外科・小児外科もあり、専門医取得に必要な症例を集めることが可能です。
 本研修プログラムは、京都・滋賀に多くの連携施設を持ち、研修終了後は京滋地区の麻酔科診療の担い手として就業が可能です。

年次毎の知識・技能・態度の修練プロセス

専門研修1年目
 
手術麻酔に必要な基本的な手技と専門知識を修得し、ASA1~2度の患者の通常の定時手術に対して、指導医の指導のもと、安全に周術期管理を行うことができる。

専門研修2年目
 1年目で修得した技能・知識をさらに発展させ、全身状態の悪いASA3度の患者の周術期管理やASA1~2度の緊急手術の周術期管理を、指導医の指導のもと、安全に行うことができる。

専門研修3年目
 心臓外科手術、胸部外科手術、脳神経外科手術、帝王切開手術、小児手術などを経験し、さまざまな特殊症例の周術期管理を指導医の指導のもと、安全に行うことができる。また、ペインクリニック、集中治療、救急医療など関連領域の臨床に携わり、知能・技能を修得する。

専門研修4年目
 3年目の経験をさらに発展させ、さまざまな症例の周術期管理を安全に行うことがdけいる。基本的にトラブルのない症例は一人で周術期管理を行うことができるが、難易度の高い症例・緊急時などは適切に上級医をコールして、患者の安全を守ることができる。

専門研修連携施設一覧

京都府立医科大学附属病院

特徴:集中治療、ペインクリニックのローテーションが可能。

滋賀医科大学医学部附属病院

特徴:専門医取得に必要な麻酔症例を数多く経験することができる。ペインクリニックと集中治療を重点に、サブスペシャリティ領域の専門医取得も視野に入れた研修が可能。

京都第一赤十字病院

特徴:京都市内の三次救急指定病院であり、周産期母子総合医療センター、心臓麻酔、産科麻酔、救急手術の麻酔など、豊富な症例の経験と集中治療のローテーションが可能。

京都第二赤十字病院

特徴:京都御所に隣接し、明治45年に開設された日本赤十字社京都支部常設救護所を起点とし、今日まで、地域中核急性期病院として発展してきた。

京都岡本記念病院

特徴:災害拠点病院、京都府がん診療拠点病院、救急告知病院、京都府地域リハビリテーション支援センター、地域医療支援病院、管理型臨床研修病院に指定されている。

大阪府済生会吹田病院

特徴:大阪府吹田市の中核的病院で、臨床研修をはじめ、地域医療支援病院や大阪府がん診療拠点病院などに指定されている。

淀川キリスト教病院

特徴:1955年に米国長老教会の婦人会の誕生日献金で建てられた病院。戦後の荒れ果てた日本のなかで最も医療を必要とする地域を選んで建てられ、献金だけでなく、ブラウン先生をはじめ多くの優秀な人材と当時の米国の最先端医療がこの地に導入された。

近江八幡市立総合医療センター

特徴:東近江医療圏唯一の救命救急センターであり、臨床研修指定病院、周産期母子医療センターや災害拠点病院などに指定されている。

済生会滋賀県病院

特徴:救命救急センター、地域医療支援病院の承認を受けるほか、臨床研修指定病院や災害拠点病院などに指定されている。

長浜赤十字病院

特徴:滋賀県災害拠点病院、地域周産期母子医療センター、救命救急センターなどの機能を有する。